PART1─15記念日はすぐにやってきた。
記念日は正直あまり作りたくなかったし、もし作ってもそれを続けていく気もなかった。
相手を縛り付けているように感じたし、ただの自己満足とさえも思えたから。
だけどあいつと出会って、そういった考えが愚かに思えた。
女の子は「特別」が好きだし、それを「記念」とするのは悪いことではない。
この記念日は私があいつに恋に落ちた瞬間に作られた。
だからあいつが記念日のことをしるわけでもないし、それを祝うということもなかった。
その記念日は毎月やってきた。
小さな花を2・3本デスクに置いてみる。
豪華さには欠けるけど、不思議と落ち着いた。
明日がどうなるのか誰にも分からない。
だけど、明日もきっと、私はあいつが好きで、あいつに恋をしていることは分かった。
ただそれだけだけど、私には大切な記念日になった。
蒼い月さんで配布されている100題の写真詩集です。
写真に自由に言葉を紡いでいくというものです。
何か感じたものがあれば、コメントお待ちしております。
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