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hiro's Wondrous World.~自己満足ブログ~
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    100のお題021



    PART2─1

    「つばきちゃん…、元気でね?」

    とってもとってもお日様が高く上った気持ちの良い日曜日、私はお父さんの仕事の都合で隣町へと越すことになった。

    「うん!みさきちゃんもね!」
    「電話もするし、お手紙も書くからね!」
    「うん!つばきも絶対書くからね!」

    みさきちゃんとは家が近かったこともあり、いつも一緒でつばきの大切なお友達だった。

    「それにしても…かけるちゃん、遅いね…?」
    「うん…」
    「今日が最後だって知ってるのに、どうしたんだろ?」
    「……」

    かけるちゃんもみさきちゃんと同じくらい大切なお友達だった。
    お隣に住んでいたせいか、顔を見ない日は無かった。

    「でもさっき挨拶に行った時会ったから…」
    「それでも!見送りには絶対来るべきだよー」

    みさきちゃんはかけるちゃんが来ない事に少しイラついていた。

    つばきとみさきちゃんとかけるちゃんは、保育園の時からずっと同じクラスで今日までずっと一緒だった。
    これからもずっと一緒だと思ってた。
    それが当たり前だと思ってた。

    「じゃあ…、行くね?」
    「…うん。つばきちゃん、私のこと忘れないでね?」
    「みさきちゃんだって、つばきのこと忘れないでね?」
    「うん!ぜーったいに忘れないよ!」

    涙がこぼれ落ちそうになるのをこらえながら、私たちはそう誓い合って、お互いが見えなくなるまで手を振った。

    まだ小学六年生の私たちには、電車で一駅分という距離がすごく遠く感じた。




    ───あれから六年の月日が流れた。

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